アナボリックステロイドの代表格
ステロイドの種類
経口アナボリックステロイド
即効性がありますが肝臓を通すため、肝毒性がありますので長期使用には向いていません。また、肝臓を通す過程でアナボリックステロイド骨格が一部、損傷しますので摂取したアナボリックステロイド用量全てが効果として直接結び付くわけではありません。この点、経口アナボリックステロイドは即効性のメリットがあるものの成分の損失も少なからずあることを理解してください。
代表例
・メダナボル
かつてアーノルドシュワルツェネッガーが、ボディービル現役時代に使用していた経口アナボリックステロイドです。経口アナボリックステロイドの中では最も王道的存在で、その効果は多くの人に絶賛されてきました。
メダナボルの成分、メタンジエノンは経口のたんぱく同化ステロイド薬です。アナボリックステロイドは、タンパク同化効果がある男性ホルモン・テストステロンの作用を強めるため人工的に開発された男性ホルモン類似物質で、摂取したタンパク質を筋肉に変える働きにより、通常よりも高い筋肉増強効果や、脂肪燃焼効果が得られるとされています。
また、薬の作用を生かして骨粗鬆症、やけどやケガによる体力の消耗時にも使用される事があり、引き締まった身体を目指すダイエットのサポートとしても注目されています。
[効果]
筋力増強、脂肪燃焼、骨粗鬆症
・プリモノロン
日本国内で承認されているプリモボラン錠と同じ薬効成分・メテノロン酢酸エステルを含有したタンパク同化ステロイド剤が、Primonolonです。
Primonolonは、がん・けが・やけど、慢性の腎臓病による体力の著しい消耗を改善します。また、赤血球を増やして貧血を改善したり、カルシウムの排泄を抑えて骨が脆くなるのを防いだりします。
Primonolonの薬効成分であるメテノロン酢酸エステルは、男性ホルモンの男性化作用を弱め、タンパク同化作用を強めているため、筋肉を増やすのに適しています。筋肉を増やすことで、体力の著しい消耗を改善する薬剤です。
【効果効能】
骨粗鬆症
下記疾患による著しい消耗状態
慢性腎疾患、悪性腫瘍、外傷、熱傷
下記疾患による骨髄の消耗状態
再生不良性貧血
・ウィンゾロン
ウィンゾロンは、薬効成分のスタノゾロールを含有するたんぱく同化剤です。
たんぱく同化剤には、たんぱく同化作用や造血作用、カルシウム貯留作用があります。
ウィンゾロンの薬効成分であるスタノゾロールは、たんぱく質の合成を促進することで、筋肉を増やします。また、けが・やけどによる著しい体力の消耗を改善する薬です。骨髄の機能を高めて赤血球を増やしたり、骨が脆くなるのを防いだりする効果もあります。
【効果効能】
遺伝性血管性浮腫、貧血、乳癌、骨粗鬆症、広範囲の手術・慢性感染症・重度の外傷による体重減少後の補助療法
・アナドリン
私自身が初めて使用したステロイドです。比較的副作用が少なくその分効果もマイルドです。
アナドリンは、薬効成分のオキサンドロロンを含有するたんぱく同化剤です。
たんぱく同化剤には、たんぱく同化作用や造血作用、カルシウム貯留作用があります。
アナドリンの薬効成分であるオキサンドロロンは、たんぱく質の合成を促進することで、筋肉を増やします。また、けが・やけどによる著しい体力の消耗を改善する薬です。骨髄の機能を高めて赤血球を増やしたり、骨が脆くなるのを防いだりする効果もあります。
【効果効能】
広範囲の手術・慢性感染症・重度の外傷による体重減少後の補助療法、骨粗鬆症
・オキシポロン
オキシポロンはかなりの高容量を摂取することになるため、肝臓への負担が非常に大きいです。そのため、長期サイクルには適しません。
オキシポロンは、薬効成分のオキシメトロンを含有するたんぱく同化ステロイド剤です。
たんぱく同化ステロイド剤には、たんぱく同化作用や造血作用、カルシウム貯留作用があります。
オキシポロンの薬効成分であるオキシメトロンは、たんぱく質の合成を促進することで、筋肉を増やします。また、けが・やけどによる著しい体力の消耗を改善する薬です。骨髄の機能を高めて赤血球を増やしたり、骨が脆くなるのを防いだりする効果もあります。
【効果効能】
再生不良性貧血、先天性再生不良性貧血、骨髄線維症
・Halofluox
Halofluoxは、薬効成分のフルオキシメステロンを含有するたんぱく同化ステロイド剤です。
Halofluoxは、男子性腺機能不全などで不足している男性ホルモンを補充する薬です。また、男性ホルモンを補うことで、造精機能障害による男子不妊症や男子更年期症の症状を緩和します。
Halofluoxの薬効成分であるフルオキシメステロンの男性ホルモン作用は強く、メチルテストステロンの7.5~9.5倍との結果がラットを用いた試験で出ています。
【効果効能】
男子性腺機能不全(類宦官症)
注射アナボリックステロイド
経口アナボリックステロイドと異なり注射アナボリックステロイドは、筋肉注射から直接血中にデリバリーしますので、経口アナボリックステロイドのような肝臓を通過する等の余計な道筋はありません。よって筋肉注射は血中を通して成分を全身に直接的にデリバリーします。即ち経口アナボリックステロイドのような肝臓通過時の肝臓への負担や効力の損失は皆無です。
代表例
・テストステロン
テストステロンとは人間または動物が体内で自然分泌される男性ホルモンです。特に男性に多く分泌されます。男が男らしい身体つきになるのは正にこのテストステロンの影響によるものです。アナボリックステロイドの中では古いタイプのアナボリックステロイドになりますが、最もスタンダードなアナボリックステロイドになります。適切なトレーニングと栄養管理ができてる人が、このアナボリックステロイドを打てば確実に質の良い筋肉を構築していくことができます。
テストステロンのは主に4種類
- テストステロンエナンセテート
- テストステロンサスペンション
- テストアナボリックステロイドプロピオネイト
- テストステロンアセテート
何れも効果効能はどれも同じです。違いは投与から効果が発揮されるまでの時間の差と半減期の違いがありますが、あくまで摂取から即日効くか摂取から1週間ほどで効いてくるか、そのスタートダッシュの差と考えてもらえれば良いでしょう。通常はテストステロンエナンセテートが多くのボディビルダーやアスリートに好まれます。私もテストステロンエナンセテートを愛用していました。油性なので効果が表れるまでに1週間ほどかかりますが、長期間安定的にテストステロンの体内の血中浮遊量を安定させることができます。また注射してから徐々に基礎代謝量が増えていき3日~1週間でピークに達します。夏場は非常に身体が火照るので夏場の使用は覚悟が必要です。
筋肉増強作用と水分貯留の少なさ、文句なしにガチのアナボリックステロイドの部類に属します。ただし注射アナボリックステロイド自体、経口アナボリックステロイドの一歩上を行く強力なアナボリックステロイドなので副作用については効果が高い分、副作用も高いものとして真剣に意識する必要があります。副作用として女性化乳房の初期症状と精神面における攻撃性と鬱症状に気を付けなければなりません。
・ボルデノン
テストステロンと似通った構造をもったアナボリックステロイドです。元々、家畜用に開発された人工アナボリックステロイドですが人間への投与でも有効性が確認されており効果はテストステロンよりもマイルドでありながら副作用もテストステロンほど強いものではありません。
テストステロンよりもアンドロゲニック作用が低く、それに伴いエストロゲンによる女性化乳房のリスクも大幅に軽減されています。このアナボリックステロイドを使用する場合、女性化乳房対策のケア剤を使う場面はほとんど無いでしょう。もちろん使用する人の遺伝的体質によっては女性化乳房が発症する可能性はあります。しかしテストステロンほど深刻なものではありません。また、ボルデノンを注射してから2~3日目で血中のアナボリックステロイド濃度はピークとなります。この辺はエナンセテート系(油性)のアナボリックステロイドと同等の作用ですがボルデノンの場合、安定的に長期間、効果を持続させる性質があります。1回の注射でおよそ約20日間です。
急激な筋肉量の増加が伴うことはありませんが,、初めての注射アナボリックステロイドであれば1サイクル約8週~10週の間に5kg~8kgほど筋肉を増加させることができます。
・デカデュラボリン
デカデュラボリンはアナボリックステロイドの中でも水分貯留が目立ちます。アンドロゲニック作用が低い割にアナボリック作用が高いため、強いアンドロゲニック作用を持つ強力なアナボリックステロイドと併用ベースとして利用されます。
女性の場合は、アンドロゲニック作用の低い利点から単体で使用されることがあります。男性であればアナボリックステロイド初心者、リスク管理を第一とするならばデカデュラボリン単体での使用が安全に筋肉増強効果を発揮していくことでしょう。しかし究極の肉体を追い求めるなら、デカデュラボリンはスタックベースとしての利用が望ましいです。水分貯留の多さが水太りっぽい筋肉体型となりやすいですが、あくまでデカデュラボリンを使用中にのみ起こる症状で使用を終えれば筋肉内の水分は引いてデカデュラボリンで構築した筋肉だけが残ります。
むしろデカデュラボリン使用中に起こる水分貯留からなるクレアチンの筋細胞への取り込みからなる筋力の向上により、ハードなトレーニングを行えるようになりますので更に筋肥大効果に繋がります。また、水分貯留が関節保護としての役割になるため、ハードトレーニングによる間接のケガのリスクを軽減します。単体使用は女性向けでもあり、初心者向けでもあります。逆に他の強力なアナボリックステロイド剤との併用を前提とした上級者向けでもあります。
・プリモブラン
プリモボランは、経口タイプと注射タイプの二種類が存在します。その中、アナボリックステロイドユーザーの間で人気なのは注射タイプのプリモボランです。経口タイプはどうしてもアナボリックステロイドユーザー達には不人気な製品ですが、その理由も含めプリモボランの特長、経口タイプと注射タイプの違いについて説明していきます。 普通、アナボリックステロイドを使用することによる体内で自然分泌されるテストステロンが抑制される副作用は必然的に起こります。しかしプリモボランの場合、体内で自然分泌されるテストステロンが抑制されないか抑制レベルが極めて低いとされています。
アンドロゲニック作用が低い割に、アナボリック作用が高い点においては、女性にも使用できる優れたアナボリックステロイドでもあります。他にも利点があり、デカデュラボリンが水分貯留を引き起こすのに対しプリモボランはそのような副作用は一切ありません。また、体脂肪の燃焼作用があることでも有名です。
他の経口アナボリックステロイドと異なり、肝臓毒性は全くないかもしくは、限りなく低いという特徴があります。しかし肝臓を通過することに他の経口アナボリックステロイドとの違いはありません。
問題なのは肝臓を通過する際の成分損失率が非常に大きいことです。肝臓の強い弱いなどの体質的な影響を大きく受けやすいのが、経口プリモボランの特徴です。特にお酒が強い人や、普段から酒を常習的に飲む人などの場合、CYP2E1という酵素が高まります。この酵素が高まると経口薬などの成分損失が高まりますので注意してください。